京都宇治にある中村藤吉本店の名物「生茶ゼリィ」は並んででも食べたい絶品の味わい

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今や国民的、いや世界的人気を誇る抹茶スイーツ。京都市内にも行列店は多くあれど、どうせなら日本茶の聖地・宇治に足を運んで、抹茶づくしと決め込みたい。カフェにスイーツ充実、お茶席の体験もでき、おまけに駅からも近い「中村藤吉本店 宇治本店」。その魅力に触れてみました。

\「中村藤吉本店 宇治本店」の魅力/
1.「宇治本店限定」の抹茶スイーツ
2.「挽き茶」「お茶席」を体験
3.とことん“茶商建築”を楽しむ

いざ、「中村藤吉本店 宇治本店」へ!

世界遺産・平等院鳳凰堂や源氏物語ゆかりの地として知られる、京都府宇治市。

平等院鳳凰堂や源氏物語とともに、宇治の代名詞となっているのが「宇治茶」です。

宇治でお茶の栽培が始まったとされるのが、13世紀。15世紀ごろには、将軍家や天皇家の庇護を受ける日本茶のトップブランドに成長しました。

お茶処としての宇治の存在感は今も別格で、平等院鳳凰堂に通じる商店街を歩けば、そこかしこから香ばしいお茶の香りが漂ってきます。

宇治を訪れる最大の楽しみのひとつが、名産のお茶を使ったスイーツ。宇治には名だたる甘味処がたくさんありますが、なかでもトップクラスの人気と知名度を誇るのが「中村藤吉本店」です。


中村藤吉は、1854年(安政元年)創業の由緒ある茶商。中村藤吉が運営する喫茶は京都駅や銀座の「GINZA SIX」にもありますが、
優美な日本庭園をもつ本店の貫禄は格別です。

2009年、宇治の重要文化的景観に選定された中村藤吉本店。「十」をマルで囲んだ「まると」ののれんが掛かった入り口は、人気のフォトスポットにもなっています。

のれんをくぐって奥に進んでいくと、情緒あふれる日本庭園が目に飛び込んできます。なかでも目を奪われるのが、中庭の中央にある大きな宝来船松。二代目藤吉が家業の安全を願って植えさせたもので、樹齢はなんと約250年に達しているといいます。

喫茶の店内は、和の趣を大切にしつつ、現代的な要素も取り入れて軽やかに仕上げたくつろぎの空間。全国から中村藤吉本店の味を求めて抹茶好きが訪れるのに加え、台湾や韓国など、東アジアからの外国人旅行者の姿も目立ちます。

中村藤吉本店にやってくる多くの人がお目当てにしているのが、名物の「生茶ゼリィ」。中村藤吉を代表する看板商品で、抹茶とほうじ茶の2種類があります。

フォトジェニックな竹筒の器でいただけるのは本店だけ。めったにお目にかかれない竹の器に入っていると、いっそう特別感が漂いますね。

生茶ゼリィ[抹茶]は、中村藤吉独自の製法で、抹茶のおいしさをそのまま閉じ込めたゼリーに、抹茶アイスクリームと白玉、あずきが添えられた一品。「ゼリィ」とはいっても、パフェのような感覚で楽しめる贅沢な茶スイーツです。

毎日石臼で挽いているという新鮮な抹茶を使ったゼリィは、つるつるで舌ざわりなめらか。やさしい抹茶の香りと、ほのかな苦みが口の中に広がり、「とぅるっ」としたのどごしがたまりません。

添えられた抹茶アイスクリームは、世界的に有名なアイスクリームブランドよりもおいしいものを、という社長の命で開発されたといい、濃厚な抹茶の風味と、抑えた甘味はさすがのおいしさ。

驚いたのが、白玉のクオリティです。モチモチ感と歯ごたえは感動するほどで、単なる添え物ではないことを証明してくれました。

抹茶のうまみを余すところなく引き出した抹茶ゼリィは、お茶を知りつくした茶商だからこそできる抹茶スイーツ。

玄関を入ると、中庭に向かって続く石畳の通路が。「庭の奥にある建物は製茶工場でした。今は改装して、カフェにしています。昔はこの石畳の通路を、収穫した茶葉を積んだ大八車(だいはちぐるま)が往来したんですよ。ほら、柱のここに車輪の当たった跡が!」と中村真悟さん(六代目中村藤吉氏の御次男)が説明してくれます。

和と洋、新旧が混在した空間。中庭には<宇治市名木百選>にも数えられた樹齢約250年のクロマツ「宝来舟松(ほうらいふなまつ)」が鎮座し、カフェの中からも眺められます。オープンテラスもありますよ。

かつての製茶工場を柱や梁(はり)もそのままにモダンに改修、「中村藤吉本店」の各種銘茶やスイーツなどが楽しめる喫茶室を開店させたのが2001年。そのあと世界遺産・平等院の表参道に「平等院店」を、JR京都駅直結の「ジェイアール京都伊勢丹店」も開業させた。いずれの店も銘茶売場にカフェも併設するが、とくにカフェは、京都にある3店舗とも今だに行列必至の人気ぶりです。

元は製茶工場だったため、カフェの天井は高く、開放的。壁には障子、机にはタイルなど、和洋折衷の組み合わせが新鮮ですね。

京都に観光で来たのなら、「ジェイアール京都伊勢丹店」で中村藤吉本店の味に気軽に触れるのも妙案です。ですが「宇治本店」は明治期の茶商屋敷を生かした空間ゆえ、訪れれば歴史を遡ったような気持ちになれるのです。この“時間旅行”が、本店来訪の醍醐味ですね。ちなみにここ「宇治本店」と、明治天皇行幸の折<宇治行在所(あんざいしょ)>に使用された旅館を改築した「平等院店」は、<宇治の重要文化的景観>にも選ばれています。

1.「宇治本店限定」抹茶スイーツ

「まるとパフェ[抹茶]」(1300円)。「丸に十」の文字は、甘味、キレある苦渋味を持つ抹茶「鮮雲の白」で描く。アイスクリーム、かすていら、玄米パフ、ソフトクリーム、生茶ゼリイにも、上質な抹茶を使用。

また<宇治本店限定>のスイーツの魅力も、多くの人がここに足を運び行列をなす理由だろう。とくに人気なのが宇治本店限定「まるとパフェ」。まず器が竹筒、というのが心をくすぐる。また抹茶と特製クリームで描かれた、中村藤吉本店の屋号「丸に十」(まると)の文字。崩すのはもったいないですが、筒の中には抹茶アイスクリームや生茶ゼリイだけでなく、レモンジャムやベリーもトッピング。この酸味が、抹茶の苦さと甘みを引き立ててくれます。

中村茶(600円)。お茶菓子付き。ポットから手前の湯飲みにお湯を注ぎ、約60度に冷ましてから、茶葉入りの急須へ。一煎目は玉露の甘みを感じよう。二煎目は湯温を上げて、苦渋味を楽しみたいですね。

加えて宇治本店に来たなら、宇治茶も楽しんでいきたい。抹茶や玉露、煎茶もいいが、おすすめは7種類の茶葉を独自の合組(ごうぐみ=ブレンドのこと)で仕上げた「中村茶」「合組は門外不出ですが、玉露やかぶせ茶、煎茶などでブレンドするので、お湯の温度を変えれば異なる風味が楽しめます」と中村さんは言う。

「中村茶」のセットだけを持ってきてくれるので、湯温を自分の手元で調整して抽出しよう

日本茶の場合、玉露なら低めの湯温で甘みを、煎茶なら高めの温度で苦みをと、抽出方法も味の特徴も異なる。しかしブレンドで仕上げた「中村茶」なら、両方を楽しむことが可能。「一煎目は湯温を低くして甘みを、二煎目はちょっと温度を上げて苦味、渋味をと、いろんな味わい方があります」(中村さん)。中村藤吉本店の宇治茶の魅力を、存分に体感できる。わらび餅(本店と平等院店のみ提供。数量限定)などを食べたあと、〆の一杯に頼むのもおすすめだ。

2.「挽き茶」「お茶席」を体験

「宇治本店」でしか体感できないことで、特筆すべきものがもうひとつ。<挽き茶とお茶席体験>だ。「中村藤吉本店 宇治本店」の玄関を入ると、右側は銘茶売場で、左側は立ち入り禁止エリア。しかし1日3回開催される<挽き茶とお茶席体験>を申し込んだなら、入館可能に。上がり口で靴を脱いで進むと、「茶煙永日香」の書が飾られた額縁が目に留まる。「初代中村藤吉が勝海舟氏から賜ったものです」と中村さん。「子々孫々にわたり、宇治茶の薫煙を絶やさぬように」の意味だ。

石臼の真ん中に入っているのが碾(てん)茶。これを挽いて、一定の大きさの粉末にしていく。

さらに中村さんの話を聞けば、<挽き茶とお茶席体験>が開催される屋敷は、明治・大正時代に建築されたもの(ちなみに勝海舟の書は貴重なものゆえ、撮影は困難。ぜひ<挽き茶とお茶席体験>に参加して、ご覧になっていただきたい)。案内されながら館の奥へ足を踏み入れていくと、時代をさかのぼっているような気分になる。そして、待合の和室で汲み出し(白湯)をいただいたら、次は抹茶づくりに挑戦だ。

一定の速度、同じ力で引かれた碾茶は、香り高い抹茶に姿を変えていく

石臼を回して、中に入った碾(てん)茶を挽けば、抹茶ができあがるはずだが、これが単純なようで、本当に難しい。「均等に仕上がるよう、この石臼の場合は、必ず1秒で約1回転と決まっています。また石臼を回す速度は、その大きさで異なってきます」と中村さん。確かに言われてみれば、本日ご案内いただく横山さんは、規則正しい速度で石臼の取っ手を操っている。抹茶づくりひとつとっても、非常に奥が深い。

<挽き茶とお茶席体験>の最中に目にした、ふすまの模様。古文書に押されていた中村家の落款(らっかん)と、それをもとに新しくデザインされた絵柄が散りばめられている。

このあと、つくばい(手水鉢)で手と口を清め(雨天の場合はなし)、茶室に案内していただくのだが。ふと屋敷のふすまを見ると、なにやらユニークな模様が。「古文書に押されていた、中村家の落款(らっかん=雅号の印のこと)です。いろんなパターンがあって、先ほどのカフェの障子にもあしらわれているんですよ」(中村さん)。細かな部分でも、「宇治本店」に来ないと見られないものが、いろいろあると痛感する。

歴史ある茶室で、横山さんの御点前を眺めているこの時間も、貴重な体験。

なお座敷でのお茶席のため、靴下とハンカチを用意して臨むべし

通されたのは、江戸時代・元禄年間に建立された茶室「瑞松庵(ずいしょうあん)」。初代中村藤吉が三室戸寺(みむろとじ)のまわりに住む茶人より譲り受けて中庭に移築したものを、1980年代に解体・修復した。こちらで濃茶をいただき、薄茶も味わう(季節のお菓子付き)。ほっと一息ついて心も穏やかに。旅情緒、ここに極まれり。徒歩2分でJR宇治駅という立地なのに。なんだろう、この隔世の感。所要時間60分〜80分の、極上のタイムトラベルだ。

3.とことん“茶商建築”を楽しむ

お茶やスイーツを販売する「銘茶売場」。「中村藤吉本店」随一の品揃えを誇る。宇治本店限定「できたてフィナンシェ」(771円)がとくに人気だが、現在は不定期販売のため、来店した時に並んでいれば、ラッキーだ。

<挽き茶とお茶席体験>が終わっても、まだタイムトラベルは終わらない。玄関を入って右、銘茶売場もまた、明治時代築の趣ある建造物だからだ。試飲できる場所には、粋(すい)な着物に身を包んだ店員さん。その背後に注目すると、道路側に張り出した窓枠には、ガラスではなく黒塗りの木板がはめ込まれ、日光を遮断している。その代わりに、上部には大きな採光窓が。こんな出窓、見たことがない

お茶の試飲スペースがある。注目すべきは、店員さんの後ろ、道路側に張り出した出窓だ。

「これは『拝見窓』といって、茶商建築の特徴的な部分です。北側を向いている、この出窓。現代のように明かりがない時代、上部の採光窓から射す自然光は、茶葉の微妙な色味や風合いを見極めて審査するうえで、欠かせないものでした。ちなみにこの『拝見窓』、現在も使っているんです」と中村さん。正面ではなく真上から一定の光量を得て、より作業の正確性を高めるという発想。大正期の茶商屋敷は、かくも興味深いものかと感心させられる。

店員さんの後ろ、現在も使用される拝見窓。かつては道路側にせり出した出窓の平台の部分に茶葉を置き、真上の採光窓からの日光で選別作業をしていたそう。

ちなみに「中村藤吉本店 宇治本店」の内外そこかしこに、宇治市が作成した、茶商屋敷に関する説明札が立っている。こちらが<宇治の重要文化的景観>に選ばれているからだ。これを読み回っているだけで楽しいのだが、肝心のお買い物もお忘れなく。思い思いに自分づかいの品や、おみやげを買って店を出れば、今回のタイムトラベルも終わりとなる。

「拝見窓」の説明札。店内ではなく、屋外、道路側に立っている。

ちなみに、中村藤吉商店ではお昼の定食も出る。

私は「茶そばセット」を注文。私の茶そばセットは、茶そばの他に、お茶のふりかけがかかったご飯、つけものと、小さい生茶ゼリイがついていて1100円。おいしかったし、このリーズナブルさも、超人気の理由なのかも知れません。

「中村藤吉本店 宇治本店」に足を運ぶ理由。もちろん充実の抹茶スイーツもあるが、お茶席体験ができること、あとはお店の歴史、茶商建築の奥深さに触れられるのも大きな魅力だ。夏は青空に映える「平等院鳳凰堂」や、7月初旬にかけて見頃を迎える「三室戸寺」のアジサイなど、宇治には見どころがいっぱい。その流れで「中村藤吉本店 宇治本店」に立ち寄るのもいいが、ここを目的に訪れ、時空の旅を楽しむのもおすすめだ。

●中村藤吉 宇治本店 (なかむらとうきち うじほんてん)

住所 京都府宇治市宇治壱番1
アクセス JR宇治駅徒歩5分 / 京阪宇治駅徒歩10分
営業時間 銘茶売場 10:00~19:00
カフェ 10:00~19:00 (受付終了は17:00となります)
定休日 年中無休
公式ホームページ https://www.tokichi.jp/

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